2012 Devolver Digital Dennaton Games PC/PSN/PS4/Vita |
PCソフト「Hotline Miami」を紹介!
2012年に発売された本作は、80年代西海岸的カルチャー+8ビット風アクションゲームに”やりすぎな位のバイオレンス表現”をミックスした見下ろし視点型のアクションゲーム。 制作したのはこのゲームのために組まれた新規インディーデベロッパの"Dannaton Games"
もう完全に見たまんまの敵を殺戮していくゲームなのですが、スタイル的には1撃死系のアクションシューティングとなっており、意外にもステルス要素が高く、シンプルな操作ながら骨太なゲームとなっているのです。
初見ではほぼクリア不可能なステージが多く、トライ&エラーを繰り返しながら「ホテル」や「ナイトクラブ」といったマイアミテイスト溢れる19+αのステージを戦い抜いていきます。
「……人の殺し方を教えよう。」
ストーリーは謎の組織から脅された主人公が、留守番電話に残された様々な「アルバイト依頼」を元に、各地のロシアンマフィアのアジトを壊滅させていくというとんでもなくB級なプロット。
ただこれだけ聞くと「あぁ、普通のB級流血ゲーかよ。」と思ってしまうかもしれませんが、本作のストーリーは非常に複雑かつ難解で、登場人物の象徴的なセリフから物語の全容を解き明かしていかなくてはならないのです。
序盤は淡々と仕事をこなしながら進んでいくものの、中盤からはジェットコースターのように物語が進んでいき、行きついた先には驚愕のラストが待ち受けています。 詳しくは書けないですが非常に狂ったストーリーであることは間違いなく、独特な世界観はB級映画ファン必見となっています。
繊細かつ大胆な犯行
さぁ、適当に物語の大筋を紹介したところで次は肝心の戦闘部分の紹介を。 操作は攻撃・拾う/投げる・狙いをつける位のシンプルなもので、単独でアジトに乗り込んで行く本作では、主に隠密行動をとりながらも時にアグレッシブに暴れまわるというプレイスタイルになります。
敵のAIは賢くはないものの銃の精度は非常に高く、射線上に飛び出してしまおうものなら一瞬であの世行きという厳しい世界。 よって攻略するには「銃持ってる敵がいるからここのドアはダメで~こっちから回り込んで……」というようなまるでパズルを解くような計算が必要となるのです。
それも戦闘中に考えなくてはいけないのでゲーム中は常に敵の位置を確認し、銃の射線上に飛び出さないように注意しなければならないのです。
武器は基本的に現地調達となり「ゴルフクラブ」や「ファイヤーアックス」等の近接系、「ショットガン」や「アサルトライフル」等の遠距離系などなど、合計34種類にも上る様々な武器を駆使して戦っていきます。 非常に沢山の種類があるのですが、ゲーム進行が非常に早く敵の反応も素早いため、じっくり武器を選んでる暇はありません。
また、銃撃すると敵に場所がバレるので、突破できそうにないときは近接武器が安定です。 もちろんわざとおびき寄せての奇襲も可能なので、思いついた戦法はどんどん実行してきましょう。 超早いリスタートのレスポンスと相まってゲーム進行は非常にスピーディな印象です。
カッコよすぎる仕事道具
おっと、非常に重要な要素を忘れていました。 本作ではアジト襲撃の前に必ず「マスク」を選択し、身元を隠すためにそれを被って戦いに臨むのです。 それもただの覆面ではなく”動物の顔をしたマスク”というところが最高にクールで、上からしか見えないものの存在感は半端ないです。
重要というのも、このゲームにおけるマスクは只の飾りではなく「ナイフを持ってスタート」や「1発のみ銃撃されても死なない」などの特殊効果があり、攻略するうえでも非常に大事な要素となっているのです。
出てくる種類も武器同様かなり多く、初期装備の「ニワトリのマスク」から移動速度の上がる「ラビットマスク」、敵に見つかりにくい「カメレオンマスク」など実用的なものから、操作がリバースになる「コウモリマスク」、言語がロシア語になる超キモい「フィッシュマスク」などネタ系まで幅広く、実に26種類も登場するのです! (PSN ver.は27種類)
これらのマスクはハイスコアを出したり、ステージで拾ったりすることで増えていくので頑張って集めていきましょう。 ちなみにどうでもいいけど全てのマスクに”カール”や”グラハム”など何故か名前がついています(笑) 個人的におススメは「タコのチャーリー君」。 めっちゃキモイです。
飛び散る赤いドット
様々な武器で敵を血祭りにあげていく本作ですが、ご覧の通りゴア表現がかなり凄まじく、現代のバイオレンス映画等の表現をそのままレトロテイストにしたような過激なものとなっているのです。
ヘッドショットで頭部破壊はもちろんのこと、ショットガンを撃てば胴体が弾け飛び、刃物で切れば臓器がこんにちは……とかなりのバイオレンス仕様。 しかも一撃で死なない奴には「頭を踏みつけて粉砕」や「馬乗りになってのバット連打」などなど、このグラフィックだからこそ許されているであろう蛮行の数々は下手なそのへんのゲームよりグロテスクなのです……!
ヘッドショット1つとっても「頭部の完全破壊」と「一部分だけ破壊」そして「真っ二つにパックり割れ」などのバリエーションが存在するというとんでもない事態で、敵が生身の人間だということを踏まえると「ある程度のグロさでもゾンビならオッケー」なリアル系ゲームではほぼ再現不可能な域に達していると思います。
しかも追い打ちをかけるのが、入手出来るマスクの中に「アリゲーターマスク」というのが存在し、その効果が「血の量を多くする」というもう完全にバイオレンスジャンキー向けに作られたものが登場するのです!(笑)
ゴア表現アップなんて絶対被るしかないじゃないですかね(笑) これ被って日本刀片手に突撃すれば、阿鼻叫喚の地獄絵図が拝めるので是非お試しを。 これで君もバイオレンサーの仲間入りだ!
クールなトレイラー&ミュージック
特筆すべき点をもう一つ。 まずはこの渋すぎる実写トレイラーをご覧ください。
まるで映画の予告のようなこのトレイラーは、一切ゲーム画面が出てこないながらも本作の雰囲気を十分に表現しており、いかにもヤバそうでクールなゲームであることが分かります。
この渋いトレイラーからもわかる通り、本作を語る上で外せないのがプレイ中に流れるBGMです。 ゲーム全般を通して80年代の西海岸を思わせるテクノ/ダンスミュージックが20曲以上も収録されているのです。
↑「Drive」
中毒性のある世界観
元々サントラから知ったこのゲーム、いや~もう完全にやられてしまいましたね。
音楽・アクション・ストーリーといった要素が非常に高い水準でまとめられており、なんといってもビジュアルのセンスが本当に最高な本作はかなりの良作の部類に入るのではないでしょうか。
このゲームをクリアした後はゲームの達成感よりも「あ~いい映画見たな~」って感じで、映画的というかもうマジで映画なんですよこのゲームは(笑) 好き嫌いははっきり分かれると思いますが、クセの強いゲームを求めているならマストな作品だと思います。
定価は9.99ドルと安く、定期的にセールもやっているので、是非この”ディスコ風味”なアクションシューティングを体験してみてください。 以上です。
↑こっちのトレイラーも超B級だ!
もう完全に見たまんまの敵を殺戮していくゲームなのですが、スタイル的には1撃死系のアクションシューティングとなっており、意外にもステルス要素が高く、シンプルな操作ながら骨太なゲームとなっているのです。
初見ではほぼクリア不可能なステージが多く、トライ&エラーを繰り返しながら「ホテル」や「ナイトクラブ」といったマイアミテイスト溢れる19+αのステージを戦い抜いていきます。
↑完全に風俗ですね(笑) |
ストーリーは謎の組織から脅された主人公が、留守番電話に残された様々な「アルバイト依頼」を元に、各地のロシアンマフィアのアジトを壊滅させていくというとんでもなくB級なプロット。
ただこれだけ聞くと「あぁ、普通のB級流血ゲーかよ。」と思ってしまうかもしれませんが、本作のストーリーは非常に複雑かつ難解で、登場人物の象徴的なセリフから物語の全容を解き明かしていかなくてはならないのです。
序盤は淡々と仕事をこなしながら進んでいくものの、中盤からはジェットコースターのように物語が進んでいき、行きついた先には驚愕のラストが待ち受けています。 詳しくは書けないですが非常に狂ったストーリーであることは間違いなく、独特な世界観はB級映画ファン必見となっています。
↑頼りになる散弾銃! |
さぁ、適当に物語の大筋を紹介したところで次は肝心の戦闘部分の紹介を。 操作は攻撃・拾う/投げる・狙いをつける位のシンプルなもので、単独でアジトに乗り込んで行く本作では、主に隠密行動をとりながらも時にアグレッシブに暴れまわるというプレイスタイルになります。
敵のAIは賢くはないものの銃の精度は非常に高く、射線上に飛び出してしまおうものなら一瞬であの世行きという厳しい世界。 よって攻略するには「銃持ってる敵がいるからここのドアはダメで~こっちから回り込んで……」というようなまるでパズルを解くような計算が必要となるのです。
それも戦闘中に考えなくてはいけないのでゲーム中は常に敵の位置を確認し、銃の射線上に飛び出さないように注意しなければならないのです。
↑ビリヤードのキューまで出てくるぞ! |
また、銃撃すると敵に場所がバレるので、突破できそうにないときは近接武器が安定です。 もちろんわざとおびき寄せての奇襲も可能なので、思いついた戦法はどんどん実行してきましょう。 超早いリスタートのレスポンスと相まってゲーム進行は非常にスピーディな印象です。
↑ホラー映画で出てきそうなマスク |
おっと、非常に重要な要素を忘れていました。 本作ではアジト襲撃の前に必ず「マスク」を選択し、身元を隠すためにそれを被って戦いに臨むのです。 それもただの覆面ではなく”動物の顔をしたマスク”というところが最高にクールで、上からしか見えないものの存在感は半端ないです。
重要というのも、このゲームにおけるマスクは只の飾りではなく「ナイフを持ってスタート」や「1発のみ銃撃されても死なない」などの特殊効果があり、攻略するうえでも非常に大事な要素となっているのです。
↑独特なデザインの生き物たち |
これらのマスクはハイスコアを出したり、ステージで拾ったりすることで増えていくので頑張って集めていきましょう。 ちなみにどうでもいいけど全てのマスクに”カール”や”グラハム”など何故か名前がついています(笑) 個人的におススメは「タコのチャーリー君」。 めっちゃキモイです。
↑どんだけ来るねん!(笑) |
様々な武器で敵を血祭りにあげていく本作ですが、ご覧の通りゴア表現がかなり凄まじく、現代のバイオレンス映画等の表現をそのままレトロテイストにしたような過激なものとなっているのです。
ヘッドショットで頭部破壊はもちろんのこと、ショットガンを撃てば胴体が弾け飛び、刃物で切れば臓器がこんにちは……とかなりのバイオレンス仕様。 しかも一撃で死なない奴には「頭を踏みつけて粉砕」や「馬乗りになってのバット連打」などなど、このグラフィックだからこそ許されているであろう蛮行の数々は下手なそのへんのゲームよりグロテスクなのです……!
しかも追い打ちをかけるのが、入手出来るマスクの中に「アリゲーターマスク」というのが存在し、その効果が「血の量を多くする」というもう完全にバイオレンスジャンキー向けに作られたものが登場するのです!(笑)
ゴア表現アップなんて絶対被るしかないじゃないですかね(笑) これ被って日本刀片手に突撃すれば、阿鼻叫喚の地獄絵図が拝めるので是非お試しを。 これで君もバイオレンサーの仲間入りだ!
↑「Hotline Miami」
特筆すべき点をもう一つ。 まずはこの渋すぎる実写トレイラーをご覧ください。
まるで映画の予告のようなこのトレイラーは、一切ゲーム画面が出てこないながらも本作の雰囲気を十分に表現しており、いかにもヤバそうでクールなゲームであることが分かります。
この渋いトレイラーからもわかる通り、本作を語る上で外せないのがプレイ中に流れるBGMです。 ゲーム全般を通して80年代の西海岸を思わせるテクノ/ダンスミュージックが20曲以上も収録されているのです。
サイケな色彩や意図的に歪ませた画面のチラつきなどの演出、それらに加えてこのクールなサウンドトラックを聞きながらのバイオレンスなアクションは中毒性が高く、ついノリノリになってプレイしてしまいます。 ちなみにSoundcloudにて試聴できるので、気になる方は是非聞いてみてください!めっちゃカッコイイですよ!(Hotline Miami - Official Soundtrack)←
映画的なビデオゲーム
オールドスクールなアクションに凄まじいゴア表現、そしてクールなサウンドトラック……かなりアクの強いゲームである本作は実は元ネタがあり、2011年に公開された”ニコラス・ウィンディング・レフン”監督の映画「Drive」に強い影響を受けて作られたゲームなのです。
この映画は、昼間はスタントマンのアルバイト、夜は凄腕ドライバーとして裏の仕事を遂行する”2つの顔を持つ男”が主人公のクライムサスペンス映画。 もちろん劇中にカーチェイスやバイオレンスなシーンが出てくるものの、物語の核となるのは”一目惚れした女性”へのひたむきな愛。 そう、実はカーチェイス映画の皮を被った”不器用な男”のロマンス映画なのです。
↑「Drive」
過激なバイオレンスシーンや印象的なダンスミュージック、そして「Hotline Miami」においても”ある女性”の存在が重要なファクターとなっていたりと様々な点での影響が伺うことができ、ストーリー自体は違うものの映画の雰囲気を上手く再現していると思います。
映画自体も独特のクールな雰囲気が漂っておりなかなか面白く、ゲームのスペシャルサンクスに”ニコラス・ウィンディング・レフン”監督の名前をクレジットするほどの入れこみ様なので、気になる方は是非見てみて下さい。 マジで雰囲気似てますよ。
元々サントラから知ったこのゲーム、いや~もう完全にやられてしまいましたね。
音楽・アクション・ストーリーといった要素が非常に高い水準でまとめられており、なんといってもビジュアルのセンスが本当に最高な本作はかなりの良作の部類に入るのではないでしょうか。
このゲームをクリアした後はゲームの達成感よりも「あ~いい映画見たな~」って感じで、映画的というかもうマジで映画なんですよこのゲームは(笑) 好き嫌いははっきり分かれると思いますが、クセの強いゲームを求めているならマストな作品だと思います。
定価は9.99ドルと安く、定期的にセールもやっているので、是非この”ディスコ風味”なアクションシューティングを体験してみてください。 以上です。