2003 EA IO Interactive XB/PS2/GC/PC |
↑ゲリラ作戦開始! |
北米版Xboxソフト「Freedom Fighters」を紹介!
ソビエト連邦の侵略からアメリカ合衆国を守れ!第二次世界大戦後の”もしもの世界”を舞台にした、レジスタンス・アクション・シューティング!
開発は「HITMAN」シリーズを生み出した「IO Interactive」が担当。
↑ソ連に侵略されたアメリカ |
自由を取り戻せ!
2003年発売の本作は「Freedom Fighters」という名の通り、ソ連に侵略されてしまったアメリカを取り戻すため、一人の配管工がレンチを持って立ち上がるアクションゲーム。
ゲームの主人公となるのは街の配管工「クリス」。 レンチ片手に平和な日々を送っていたが、配管の修理で訪れたマンハッタンのアパートにて、ソ連軍の侵攻を受けてしまう。 街は地獄絵図となってしまうが、偶然居合わせた元軍人の「ジョーンズ」の力を借りてなんとか脱出。 こうしてジョーンズと手を組み、祖国を取り戻すための軍団「マンハッタン・レジスタンス」を結成するのであった……。
システムはオーソドックスなTPSスタイルとなっており、ソ連のアジトと化した街の拠点を片っ端からブッ潰していくのがゲームの目的。 埃っぽい空気感や、各地でみられるプロパガンダポスター/ニュース番組など、随所にあふれるレジスタンス感は必見だ!
↑COOP感が半端ない! |
I WANT YOU FOR RESISTANCE
レジスタンスと言えばやはり大人数でのゲリラ作戦。 本作では最大12人のNPCを引き連れて戦うことができ、大人数vs大人数の迫力のドンパチが楽しめるのがウリとなっている。
もちろん、NPCに指示をすることも可能で「集合・攻撃・待機」の3種類の命令を出すことができる。 指示はそれぞれ「Xボタン・Yボタン・Bボタン」という主要なボタンに割り当てられており、非常に直感的かつスマートに命令を下せる点が気に入った。
ちなみに、個別にも指示ができるので「2手に分かれて攻め込むぞ!3人は右から!2人はタレットで援護よろしく!あとは俺に付いて来い!」的な妄想度100%な戦略が可能(笑) ちょこまか動く兵士たちと一緒に戦うのは非常に爽快感があるぞ!
↑各地で仲間をリクルートしよう |
最初は少人数しか仲間を連れて行くことができないが、ゲーム内で「負傷者を救出」や「ターゲットの破壊工作」等の”ヒーロー的な行動”を行うと「カリスマポイント」なるものが獲得でき、このポイントがたまっていくと連れて行ける人数が増えていく仕組みだ。
時折おバカな行動もとるが”仲間のAI”はなかなか良くできており、遮蔽物を利用して戦ったりタレットを掃射してくれたりとなんとも頼もしい限り。 総じてダメージジーンズにバックパック、スカーフといったレジスタンス正装なのもGOOD。
↑迫撃砲を破壊しろ! |
レジスタンスイズム満点!
「ホテル」や「ハイスクール」から、「ハンガー」や「軍事基地」まで様々なロケーションが登場する本作。 基本的にミッションの目的は、各地の拠点を制圧して”自国の旗を掲げる”ことだが、どれも難攻不落の要塞レベルに守りがカタく苦戦を強いられる。
低難易度であればゴリ押しが可能かもしれないが、ノーマル以上でこれらをクリアするには、ある手順を踏まなければ攻略は不可能に近い。 というのも、無限に湧く援軍を乗せた装甲車や、体力をゴッソリ削っていく上空のアパッチなど、まずこいつらを何とかしなければ勝機は無い。
↑頼りになるC4 |
幸い配管工の主人公(関係ない)ここはマンホールを利用して別のマップに移動。 「橋を爆破して装甲車の経路を封鎖」や「ヘリポートを破壊してアパッチの襲来を防ぐ」等のレジスタンスイズム溢れる破壊工作をこなすことにより、初めて勝利への活路が開かれるのだ。
この”破壊工作が違うマップにも影響する”というのが最高に渋く、あっち行ったりこっち行ったりするものの、仲間との連携も相まって”レジスタンスやってる感”が半端ない模様。
NPCを指示して攻略する「アクション的な戦略」だけでなく、オブジェクトを見てマップをどう攻略するかという「ストラテジー的な戦略」も搭載されている点は非常にポイントが高い。
↑死と隣り合わせの室内戦 |
大混戦の拠点制圧作戦!
こうして邪魔な装甲車やアパッチを片付けると、いざ本拠地戦となり、熾烈な白兵戦が繰り広げられることになる。 中盤以降になるとこちらの軍事力も上がってくるので、とにかく兵隊を送り込みまくって数の暴力に酔いしれよう。
しかし、中には普通の敵兵のほかに、トリッキーな動きで翻弄する「アサシン」や全身鋼鉄のアーマーで覆われた大男「装甲兵」などの強敵も出現。 「簡単に制圧されてたまるか!」と、敵も総攻撃をかけてくる。 特に装甲兵は非常に硬く、さらに全敵兵の中で唯一”LMGを装備している”こともあって、攻撃力もバカ高い危険な敵兵だ。
このような強敵や敵の大群には、レジスタンスの常套武器「火炎瓶」や「グレネード」なんかの投擲系武器が有効。 怯んだところで仲間と一緒に集中砲火を食らわせてやろう。
↑アジトで装備を整えよう |
本作で使用できる武器は正直言って多くはないが、「アサルトライフル」や「ショットガン」、「スナイパーライフル」などの基本的なところは押さえられており、唯一ヘリを破壊できる(すぐ復活するが)「ロケットランチャー」ももちろん登場。 投擲系含めて全11種類の武器が使用可能となっている。
ただ、総じて持てる弾薬が少なく、結果的に”弾薬が多く拾える”アサルトライフル一択になるのが惜しかった。 弾薬の消耗が激しいが非常にカッコイイ「サブマシンガン」や、装甲兵を倒した時しか手に入らないレアな「LMG」等々……もっと使ってみたかった!残念!
↑「HITMAN」を彷彿とさせる暗殺ミッション |
骨太な難易度設定
全体的に難易度が高く、ノーマルでも苦戦することが多い本作。 仲間と戦うことが前提だけあり、主人公単体だとあっという間に死んでしまうことが多かった。 しかも、そんな撃たれ弱い主人公が"単独で挑むミッション"も用意されているので、その部分の難易度はさらに跳ね上がる。
プレイ時間はノーマルで6~7時間程度で、全8チャプターが存在。 上記の単独ミッションで時間がとられてしまったため、低難易度ではもっとプレイ時間は短いだろう。 少し短い感じはあるが、これ以上長くてもダレてしまうと思うので、個人的にはこれ位が丁度良かった。
ちなみに、ノーマル以上の難易度でクリアすると、おまけのチャプター「リバティー・アイランド」が遊べるので、頑張って高難易度クリアを目指してほしい。 超短いがこういう”おまけ要素”は大事なポイントだと思う。 まぁ、面白いかは別としてだがな(笑)
↑常に仲間がいるのは新鮮だ |
日本版もリリース済み
歯ごたえがある適度な難易度に、大人数でのバトルという爽快感をプラスし、熱いストーリーも搭載……間違いなく良作と呼べる出来な本作は、メタスコアも全機種で80点オーバーという高得点をマーク。 TPS好きにはかなりおススメの逸品となっている。
たまに仲間が消えるバグがあったり、レティクルが表示されないタイプ(銃を構えると表示されるが、自動補正が優秀なので問題無し)といった点もあるが、バグは仕方ないものの、標準はすぐ慣れるので気にならなかった。
NPCが入り乱れる「画面分割での4人対戦」も搭載されており、PS2のみ日本版が発売されているので、レジスタンスというワードにちょっとでも惹かれたのならプレイしてみてほしい。 以上。
↑自由の女神が……! |