SS 「特捜機動隊 ジェイスワット」

1996 バンプレスト
SS
↑目がチカチカするインターフェース!

セガサターンソフト「特捜機動隊 ジェイスワット」を紹介!

みんな大好き実写映像特殊部隊をフィーチャーした、これぞシネマティック・タクティカル・シューティングゲーム!あのトム・クランシーもきっと大絶賛の(適当)本作の魅力について迫っていくぞ!
……こんな時代のこんなFPSがやりたかったんだ!!!


↑レティクル表示のみのタイプだ
和製レインボーシックス

本作は、日本が誇る最強の極秘特捜部隊「ジェイスワット」の一員となり、ストリートギャングや暴力団とドンパチを繰り広げるFPSゲームだ。3Dのフィールドにスプライトアニメーションの敵表示と、おおよそこの時代の標準的なFPSだが、”純国産”のゲームと考えるとなかなか珍しいのではないだろうか。

物語となるのは経済成長と引き換えに”今までにない重火器による凶悪犯罪”が多発するようになってしまった日本。組織犯罪や治安の悪化に対応しきれなくなった警察は、秘密裏に特殊部隊を結成。警察にも自衛隊にも属さない”完全な制圧のみを行う部隊”それがこの「特捜機動隊 ジェイスワット」である。

ゲームの流れとしてはまず「実写映像でのシネマティックストーリー」からの「武装&作戦フェーズ」、そして「突入してのドンパチ」といった感じで進行。実写映像に関しては次の項で紹介するが、オープニングから長尺の実写映像でブッ飛ばしてくるのがイカす。ゲームに登場する実写フェチにはもうこの時点でたまらない!


↑そのカッコイイ銃はなんだ!
特撮風実写映像テンコ盛り

オープニングからブリーフィングにミッション前後と、全編通してふんだんに盛り込まれている実写映像。思い思いの武器で武装したスワット隊員がこれでもかと登場する様は必見で、突入時は手信号で隠密に配置についてからの”全員一斉にがっちゃんこリロード”が毎回拝める大満足仕様。
その後”GO!!!と叫んで突入”という隠密もへったくれもなくなるのはツッコまないでおこう。

↑バンダナってところが良いんだよね

また、敵の紹介でもこれまた思い思いの武器で武装したヤクザが登場。こちらは特撮風というか安いVシネ風となっており、”ロン毛がカメラ目線で発砲””リボルバーの銃身をペロッ”など「俺ってちょ~悪ぃ~だろ~?」な完璧な演出で楽しませてくれる。発砲シーン過多なテイストも◎。

このノスタルジー度の高い”味な映像”の数々は、警察24時風のナレーションと相まって思わず目頭が熱くなってくる。ちなみに本作でのナレーション&JSWAT隊長の声は、あの超名作アクション映画「コン・エアー」ジョン・マルコヴィッチの吹替えを担当した壌晴彦だ!(どうでもええわ!)


↑体重の表記はいらないだろ(笑)
トンデモ武器大集合

さて、そろそろ突入といきたいところだが、機密作戦には準備が必要だ。毎回、作戦前には武装選択フェーズがあり、持っていく武器を選択することが出来る。もちろん好きな武器を好きなだけ…という訳にはいかず、設定された「最大装備重量」を超えないように7つのスロット」に振り分けて行かなければならない。

登場する武器は、ぞれぞれ「攻撃力」「連射力」「重量」などのパラメータが異なる全15種類。ハンドガンだけでも7種類存在するという無駄な凝りよう。(褒めているぞ) 見た目もリボルバーやハンドガンにレーザーサイトやスコープを付けまくった中二病溢れるデザインがイカしており、「ガーゴイル」「マッドイーグル」などのダサいネーミングセンスと相まって武器選びが非常に楽しい。

↑冗談みたいな見た目がイカす

JSWAT標準装備のハンドガン「パワーガロック」や、明らかに突入に不向きなスナイパーライフル「ガーデンスナイプ」、そして本作屈指の威力とカッコよさを誇るショットガン「ビッグリボルバー」などなど…充実のラインナップに「もう…何もっていったらええねん!」となること間違いなしだが、コンピュータによる「オート装備」も搭載しているので心配ご無用。

また、弾薬は武器とは別枠で用意しなければならず、そのことを知らなかった初回プレイ時には”弾薬不足で立ち尽くす重装備のSWAT隊員”となってしまった。弾薬は多めに持って行くのが良いだろう。

↑敵の数多すぎだろ(笑)

こうして武装を整えたら、最後は突入プランの選択だ。レインボーシックスさながらのこの画面では、「プレイヤーの開始位置」「援軍によるバックアップ」、そして「スナイパーによる援護射撃」の設定が行える。

バックアップは位置を指定するだけだが、スナイプ援護については位置と「開始時間」の設定が必要。突入から「30秒後」「1分後」など1秒単位での設定が可能だ。意外とマップの内部は複雑なので、余裕を持った時間設定が望ましい。

これでようやく準備は完了だ。この後流れる突入前の”くどいまでの出動映像”(褒めてるぞ!)からの戦闘開始となる。


↑開始2秒で大ピンチに!
満を持しての突入だ!

「さぁ!俺のパワーガロックが火を噴くぜぇ!」てな感じで戦闘開始。ストリートギャングごとき、JSWAT標準装備のハンドガンで十分だろう!と威勢よくズバズバ撃ちまくるものの……まぁ~倒せん!というか全然弾が当たらん!(笑)

本作に登場する敵は、大きく分けて「移動タイプ」「半固定タイプ」の2種類が存在。後者は落ち着いて標準を合わせれば大丈夫だが、前者の移動タイプは右へ左へスイスイ移動しながら撃ってくるため非常に狙いにくく厄介。

もちろん、最近のゲームで搭載されているような画面中央付近の自動照準”なんてものはあるはずもなく、右へ左へとこちらもサイドステップしながら応戦することになる。

↑上から狙ってくる敵は厄介

そしてもう一つ問題となるのが、銃全般の火力不足だ。ハンドガンやサブマシンガンなどは何発も当てなければ倒せず、動きまくる敵に対してかなりの弾薬を消費してしまう。もう思わず「パワー不足ガロックやんけ!」と突っ込まざるを得ない。

マップ上に「回復アイテム」「弾薬パック」等が一切無いタイプの本作では、1人の敵に時間をかければかけるほどジリ貧になり、後半での戦闘がキツくなってくる。しかし、銃の威力不足だからと言って「スナイパーライフル」を装備していくとこうだ↓

常時スコープ画面
難易度Very Hard

常にスコープ覗いてるとかなんなんだよ!(笑) 威力は高いかもしれんが、この画面のまま移動するとか無理があるぞ!もはや別ゲーと言っても過言ではない。ある意味高難易度モード「スナイパーライフル」は間違えても装備してはいけない。

もうお分かりかと思うが、本作での装備は「ショットガン」一択だ。3種類存在するショットガンはどれも殆どの敵を1、2発程度で沈めることができ、攻撃範囲の広い散弾は移動タイプの敵にも容易に当てることが出来る。「楽しく武器選んでいたのにたった3種類かよ!」と思うかもしれないが、これは実戦だ!おもちゃを持って行く訳にはいかないのだ!


↑逮捕システムも搭載だ!
オーバーキルに注意

気を取り直してショットガンの「トマホーク」を装備して突入開始。さっきまでの苦戦が嘘のように敵を葬りまくるJSWAT隊員。まぁ葬るといってもブタ箱にぶち込んでやっているだけだがな!(笑) 仮にもJSWAT隊員な本作、実は敵を倒すということは推奨しておらず、出来るだけ逮捕しなければならない。

逮捕するには、敵にある程度のダメージを与えてダウンさせ、Aボタンを押すことで逮捕となる。その際に聞ける敵の「やめてくれぇ~!」「うつなぁ~!」などの命乞いボイスは、まるで”その辺の素人が当てているようなヘボさ”なのである意味必聴だ。(というかナレーション以外のボイスアクトは総じてめちゃくちゃヘボい。ヤバい。)

しかし、そんなヘボイスも悠長に聞いている暇はなく、ダウンした敵は一定時間経つとまた復活してしまうので注意が必要。復活されると無駄に弾薬がかかるだけでなく、次はダウン=銃殺となり、ミッションの評価にも影響が出てしまう。JSWATたるもの、正確な射撃と迅速な逮捕を心掛けよう。


↑マッドマックスなギャングのボス!
失笑のボス戦

強力なショットガンで片っ端からギャングを成敗していくJSWAT隊員。しかし、今までの奴らは所詮ザコ……最後に待ち受けるボスを倒さなければミッションクリアではない。

ステージの要所には、ギャングやヤクザとのボス戦が用意されている。ボスとの戦闘前には短いながらも”へボイスでのやりとり”が用意されているのが嬉しい。また、1面のボス戦時では、今までの地味なBGMからガラりと変わって”やたら楽しげなロック調のBGM”になるのが最高。

もちろん、ボス戦でも逮捕システムは導入されており、ダウンからの逮捕も可能だ。……が、ボス戦に限っては弾薬の心配をする必要が無いので、命乞いからのオーバーキルが正しいJSWATスタイルだと言えよう。ブリーフィングでも「やむを得ない場合は銃殺も許可しよう」と言っていたしな!オネーちゃんを人質に取る奴なんざハチの巣にしてやるわ!
(こんなプレイばかりしているからミッション評価はC止まりだ!ふざけんな!笑)


↑ゴ…ゴン◯レスさん?(笑)
ハンドガンナーズ

ミッションを進めていくと、どうやら日本では安価に密造した通称「オリジナル」という銃器をバラ撒き、日本を銃社会にしようと目論む「ハンドガンナーズ」と呼ばれる銃器密売組織が暗躍していることを突き止める。

やっと捜査の糸口をつかんだJSWATだったが、時を同じくしてハンドガンナーズから「我々に干渉するな、さもなくば東京都内に無差別でミサイル攻撃をする」との犯行声明が届く。この事態を重く見た上層部は「JSWATの活動を停止する」と告げ、事態の沈静化を図ろうとする。しかし、そんな状況の中ハンドガンナーズは挑発するかの如くミサイル攻撃を仕掛けてしまう…。

一体どうなってしまうしまうんだ!助けてくれJSWAT!助けてくれマルコヴィッチ隊長!ってな感じで、後半のストーリーは意外と熱く見ものだ。しかもこの一連の物語が実写映像で楽しめるんだから堪らない。もうゲームというか特撮ドラマ見てるみたいだな!是非全面クリアして巻末を見届けてくれ!


↑ニュース風の映像もあるぞ!
90分の特撮ドラマ

面白いデザインの装備に作戦計画、時代の風をビンビンに感じる実写映像などなど…この時代の”国産FPS”としてはなかなかマニアックな作りで面白い。しかし、長尺の実写映像を詰め込んでいるからなのか、ゲーム自体のボリュームは非常に少ない。総プレイ時間はなんと90分だ(笑)

遊べるステージは3つしか無く、最終面はちょっと変則的な構成になるが、それでも全然物足りない。「全てのミッションで最高ランクをとる」「低火力の武器でどこまで行けるか」なんていう”遊び”を自分で考えてプレイしないと、本当に一瞬で終わってしまうだろう。

また、ウリである凝った作戦計画だが、スナイパーの援護やバックアップが非常に分かり辛く、ゲーム中は「そげき しっぱいだ!」なんて無線をしょっちゅう聞くハメになる(笑) まぁ…こういうのは”スナイパーの援護を背中に感じながらの突撃”なんていうロールプレイができればいいんだよ!要は楽しむ心が大事なんだよ!……いやダメか!(笑)


↑ボス戦で弾薬が尽きた例
国産FPSの初期作品

ボリューム不足という欠点は確かにある。ただ、ゲーム自体はかなり面白いので(いろんな意味でだが)、そこは安心して頂きたい。短いながらも濃いフィーチャーをふんだんに盛り込んだ本作は国産FPSの佳作”と言えるだろう。

そしてやはり特筆すべき点は、本作がPC版の初代「レインボーシックス」2年も前に発売されたゲームだということだ。同時期のSSやPSのFPSと言えば、殆どが洋ゲーの移植ものだ。「キリーク・ザ・ブラッド」「ダイダロス」等の国産の物もあるにはあるが、どちらかと言えばロボットゲーという印象だ。

そんな中で発売された本作は、同年に発売された「エキスパート」というこれまた国産の特殊部隊FPSと並んで、国産FPSの貴重な歴史なのではないかと思う。実写映像満載の90年代なFPSを探している君にオススメだ!……なんか久しぶりに「コン・エアー」を見たくなってきたぞ!(笑)以上!!!

↑本作屈指の名シーン!敬礼ッ!

PC 「Hooligans: Storm Over Europe」

2002 Darxabre
PC
↑スタジアム前の場外乱闘!
PCソフト「Hooligans: Storm Over Europe」を紹介!

飛び交う怒号とアンセム!繰り広げられる暴動&略奪! 悪名高いフットボール狂集団「フーリガン」を題材とした衝撃のリアルタイム・ストラテジーゲームのおでましだ!

最高にイカした日本語訳満載の国内版はマイクロマウス(現 ドライブ)から発売中。


↑ニュース番組風の実写映像!
フットボール・フリークス

フーリガン…熱狂的なサポーター達で構成されているこの集団は、試合の妨害や相手チームサポーターとの乱闘、果ては選手団が乗るバスの襲撃等々を行う”単なるフットボール好き”とは訳が違う危険な集団。 今回紹介するのは、こんなフットボール狂のクレイジーな悪行を楽しめるRTSだ。

全11レベルからなる本作の目的は、”ひいきのチーム”のサポーターとなり、「スタジアムにサポーターを送り込め!」「敵の溜まり場をぶっツブせ!」などのミッションを遂行していき、最後にはワールドカップを舞台に”伝説のフーリガン”になれるか?という破天荒で挑戦的なもの。

システムや操作系統は非常にシンプルで、登場するユニット類も少なく、正直RTS初心者な自分でもすんなり入り込むことができた。 ……すんなり攻略できたかどうかは別としてだがな(笑) まぁまぁ難易度の話は後でするとして、お次は攻略の肝心要となるシステム&ユニットを解説していこう。


↑敵の酒場を乗っ取れ!
ハードコアメンバー

ゲームに登場する味方ユニットは、チームを引率する「リーダー」を筆頭に”ハードコアメンバー”と呼ばれ6種類存在。 こいつらを操ってミッションを攻略していく。 それぞれ攻撃方法や特殊能力が異なり、俊足の「ラット」、警察を引き付ける「レイバー」、車両を扱える「バイカー」などが居り、中でも爆弾を扱える「フーリガン」や、障害物を動かして活路を開ける「バルチ」などはゲームを攻略する上でも重要なユニットとなっている。

これらのユニットを獲得するには、各ステージに点在する「酒場」を乗っ取り、お金を使って雇わなければならない。 しかし、メンバーを雇おうにもステージ開始直後は使える金は少ない。 そうなるとやることは一つ。 強奪してふんだくるしかない。

↑続々と集まる味方サポーター!
ステージに存在する家や商店はほぼ全て強奪の対象となっており、メンバーに指示して襲いにいかせることができる。 これを繰り返して資金を蓄え、「酒場」を乗っ取ると晴れてメンバーを調達できるようになる。 面白いのが、パブでは「全員に酒を奢る」というコマンドがあり10$~500$の間で店に居る客全員にビールを奢ることができるのだ。

ビールを奢ってやると、なんと店にいた客が「俺も混ぜてくれよ!」とほろ酔いで味方サポーターとして参加。 このサポーターは直接指示することは出来ないが、リーダーの「歌う」コマンドにより統率が可能。 汚ったねぇダミ声でアンセムを歌いながら戦闘に参加してくれる(笑) 腕っぷしが弱いのはまぁお約束だな。これで人員確保はオーケーだ。

と、ここまでユニット獲得の流れをざっと書いてみたが……そもそも「ビール奢る」って何なんだよ(笑) しかも合唱で士気上げるとかフザけすぎだろ(笑) 最高だろ!! もうこの時点で本作がイカしたフィーチャーを盛り込みまくっているのが分かるが、クールなフィーチャーはまだまだある。 メンバーが揃えば次は武装フェーズへ突入だ!!


↑如何にもな見た目の武器ショップ!
巻き上げた金でショッピング

本作に登場するフーリガンの初期装備は全員ステゴロで、この状態では店を襲うにしても時間がかかり使い物にならない。 ましてやワラワラ湧いてくる敵のチームに挑もうものなら味方全滅は時間の問題。 ゲームを有利に進めるためにも、まずは「武器屋」で装備を整えなくてはならない。

武器屋では、各ユニット固有の武器3段階までアップグレードが可能となっており、「チェーン」「こん棒」などで武装することができる。 特にリーダーは狙い撃ちの強力な「ピストル」、フーリガンは唯一集団にダメージを与えれる「爆弾」といった凶悪な武器を装備することができるので、乱戦の前には出来るだけ装備しておくのがいいだろう。

ちなみに! 金が無いからって武器屋を襲うのだけはダメだ! ショットガン親父にブッ飛ばされちまうぞ! 超怖ぇえ!(笑)

↑一触即発の状況…!
さて!装備が整ったらいよいよ決戦だ!……ってあれ?もしかしてブルってんのか?オイオイ~!
つーことでこんな”大一番”の前には「ドラッグ」でも一発キメて派手にやるのがベストだ! 実は本作のユニットには「恐怖心」「忠誠心」など細かなパラメータが存在し、場合によってはドラッグや合唱を使って”煽って”やらなければならないのだ。 ドラッグを使いすぎて死んでしまうと元も子もないがな(笑)

武器屋ほど重要じゃないが、ここ一番の時のために「ドラッグ屋」もチェックしておくといいだろう。 おっと!もう一つチェックしとくべきショップがあったな! 戦いの傷を癒してくれる「売春宿」だ!(笑) 売春婦を雇って店外デートへ連れ出し、敵のフーリガンを誘惑するなんてこともできるぞ(笑)

……ドラッグ屋に続いて売春宿って…なんて不道徳なゲームなんだ(笑) フーリガンが題材って時点でもう最高なのだが、その上に乗っかる味付けもクールというかクレイジーというかもう半端ねぇな(笑) しかもこんな危なげな要素も全部翻訳してるところもナイス! 流石あの「Postal」シリーズの日本版をリリースしてる販売元だけあるな!最高!(笑)


↑カオスすぎるだろ!(笑)
大混戦のフーリガンvsポリスメン

戦いの準備が整ったらいよいよ血で血を洗う白兵戦に突入。 憎き敵のチームを自慢の武器でボコボコにしてやろう。 攻撃の指示は個別にもできるが、ここはアバウトに全ユニット選択からの突撃がジャスティス。 敵味方入り乱れる”処理落ち必至”の白兵戦はこのゲームにおいての最大の醍醐味といえるだろう。

また、本作に登場する敵は相手チームだけではなく、 暴徒鎮圧の「機動隊」「警察官」といった国家権力も容赦なく襲い掛かってくる。 機動隊は催涙弾なんてのも使用してくるが、特に注意したいのは警察官による銃殺だ。

↑警察車両が見えたら全力で逃げろ!
機動隊は一見圧倒的な兵力で凶悪に見えるが、基本的に打撃攻撃メイン。 しかも催涙弾は一定時間気絶するだけなので、それに限って言えば実害はあまり無いと言える。 一方、単独で動くいかにも弱そうな警察官は、一度怒らすと真っ先にピストルで応戦してくる厄介な敵。

本作におけるピストルの威力は絶大で、どんなユニットであってもほぼ一撃死。 この警察官一人でチームが壊滅状態なんてこともある。 ただ、これは敵のチームも状況が同じなので、上手く誘導したり巻き込んでやれば漁夫の利を奪えてしまう。

催涙弾で気絶した敵チームを「チャンスだ!」とばかりにボコボコにしたり、機動隊と大乱闘してるところに爆弾を投げ込んでやったりともうめちゃくちゃ(笑) どんなセコイ手を使ってでも勝利を勝ち取るのが”真のフーリガン”の作法だ。 覚えておくように! オイオイ!(Oi Oi!)


↑メンバーの密入国をサポート!
狂気のクライムツアー開幕

フランスやドイツ、オランダなどヨーロッパ各地が舞台の本作。 それぞれの都市でミッションを攻略していく訳だが、その内容も「仲間のフーリガンの密入国を手伝え!」「去年の借りを返すため街を破壊しろ!」なまさかのメイヘムミッションに続き、「銀行強盗した後ダフ屋からチケットを買って来い!」なんて極悪非道なものまで存在。 どれもこれもパンチの利いているミッションばかりで、ブリーフィングの説明の時点でもう面白い。(ブリーフィングはフルボイスだぞ!笑)

まぁこんなむちゃくちゃなミッションが11面用意されているわけなのだが、ブリーフィングは確かに面白い…しかし!いざゲームが始まるとマジで笑えない…笑えないレベルで難易度が高いのだ(笑)
自分がRTS初心者なのもあるかもしれないが、最序盤のチュートリアル面からしてもう難しい! チュートリアルって言っても、基本操作をサクッと教えられただけで「あとは自分で考えて行動できるな!」と渋い声で言われて都会のコンクリートジャングルに投げ出される始末。

なんとか1面をクリアしても次の「選手団のバスを守れ!」というシビアな時間制限付き初心者キラーなミッションに絶望。 基本的に自軍と敵のチームでは圧倒的な兵力差があるのに加えて、このような時間制限等の”足かせ”が非常に多く、無駄な行動をしているとあっという間にチーム敗北してしまう。 ……って言っても本作をプレイしたことない人はピンと来てないと思うので、ここで凶悪なミッションの一例を紹介しよう。

↑電車のタイミングが肝だ。
この面はレベル6のドイツのミッションで、敵の占拠する酒場を2軒乗っ取った後、電車に乗って20人以上で脱出しろというもの。 ミッション開始時点で自軍の3~4倍はいる敵チームに加え、開始10秒で猛ダッシュで襲ってくる敵の増援に囲まれてしまい既に絶望。 なんとかやり過ごすも「試合が終わった!敵の増援が来るぞ!」とまたもや増援到着! ダメ押しの機動隊出動で大ピンチに…。

こんな状況で資金を集め兵隊&装備を調達、店を乗っ取り帰りの電車の到着を待つ。 そして電車が来たと思えばその”短い停車時間”で無事に20人以上乗らなければならない。 無論駅周辺は警察官や敵チームのたむろする激戦区………って無理だろオイ!!!!!(笑)

本作で登場するミッションはほぼ全て上記のような凶悪な難易度のもので、新しいレベルをプレイする度に「こんなもんクリアできるか!」と絶望が味わえる。 このゲームに限って言えばチートコードを使っても良いと言えるだろうが、これはあくまで最終手段だ。 次項にて本作におけるテクニックを伝授しよう! チートを使うのはこれを試してからだ!!!


↑特殊ユニットに気を付けろ!
フーリガンズ・ファクト

ここからはゲーム持っていない人にはちょっと退屈かもしれないが、これからプレイするだろうと踏んでゲームTIPSを書き記していく。 ではいくぞ!


1 直接の戦闘は出来るだけ避けろ!
”乱戦はゲームの醍醐味”なんて書いたとこだが、これは準備が整ってからの話だ。 いくら人数的に勝ってようが肉弾戦ではどうしても被害が出てしまう。 戦闘になってしまいそうなら逃げるか、各地に設置してある「レンガ」を活用して遠距離から攻撃するようにしよう。

2 ショットガン親父を有効に使え!
「武器屋」、「ドラッグ屋」、「売春宿」では上でも書いたように武装した店主が常駐しており、略奪しようとするものに攻撃を与える。 これを逆手に取り、ピンチの時に逃げ込めば、店主がショットガンを使って追っ手を蹴散らしてくれる。

3 建造物からダイナマイトを投げろ!
爆弾を持たせたフーリガンは店の中に居ながら爆弾を遠投できる。 無論敵は反撃してくるが、ショットガン親父とのシナジー効果で簡単に殲滅が可能。 「武器屋」を利用すればたった一人でも”爆弾を投げては購入”を繰り返せるので、少ない兵力で成果を上げれるというメリットがある。

4 少数精鋭で駆け抜けろ!
読んで字の如く、団体で行動すればすぐに気付かれてしまうため少数で行動するのが望ましい。 実は1人2人程度のユニットだと敵の軍団や機動隊を高確率で完全スルー出来てしまう謎現象が起きるので、 これを利用すれば敵に気付かれることなく金を集めることが可能となる。


基本的には”まともにやり合っても勝ち目はない”というスタンスで挑まなければクリアするのは難しく、”アホ程湧いてくる敵チーム”に対抗するにはこれ位セコイ手を使わなければ勝機はない。 これからプレイすることがあるなら是非活用してくれ。 健闘を祈る! (チートコード/Neoseeker.com)←


↑車で殺戮ドライブ!完全にGTAだ!(笑)
ハードコアすぎる難易度

画面だけ見れば完全にアホなB級ゲームに見えるが、正体は限られたユニットを駆使し、そこからどう攻略していくかというかなり硬派なタイプのゲーム。 プレイする前は勝手に”大味なRTS”だと思っていたので凄まじい衝撃を受けた。 チュートリアルでつまずくなんて思いもしなかったぞ!(笑)

しかもバグ技スレスレの方法を駆使しないとクリアできないとかクレイジーすぎるだろ……そうそうバグ技と言えばだな…レベル10のスタジアム戦の事だ。 個人的に一番苦労したこの面、内容は100人のサポーターをスタジアムに送り込めというものだが、敵チームと競い合うになっており、敵チームが150人スタジアムに送り込むまでに完了しなければならない。

!以下ネタバレ!

圧倒的な兵力差でいつも一瞬で敗北しており、「もうチートコード使ってしまおうか…」と考えた矢先に編み出した方法は”入口に車を止めてスタジアムに入れなくする”というセコすぎる方法。

↑絶妙な位置で駐車!からのホームイン!
ミッション開始時に一人だけ居る「バイカー」ユニットに加え、わざと見えないように配置している1台の車……この符号を考えるとこれを使わない訳にはいかない。 スタジアムの入り口に上手い具合に駐車すると、完全には塞ぎきれないもののかなり邪魔な位置で侵入を妨害してくれる。

こうしているとスタジアム前にはどんどんと入場待ちのフーリガンで溢れ、やがては身動きが取れなくなりスタックしてしまう。 この隙に自軍を増員しまくり、駐車場横の第2ゲートから送り込んでフィニッシュ。 もう完全にバグ技かもしれないが、ブリーフィングでも「敵の侵入を妨害しろ!」なんてことも言っていたのであながち正攻法なのかもしれない(笑)

!ネタバレ終わり!

中盤以降の攻略記事等がネットに全然上がっていない事からも、多くのプレイヤーがクリアを投げ出したであろう本作。 この難易度を「ふざけんな!」と取るか「おもしれぇじゃねぇか…」と取るかでこのゲームの価値は大きく変わると思う。 まぁ個人的にはフーリガンが題材って時点で最高なんだがな! フーリガンやバイオレンス物に抵抗が無く、ちまちましたストラテジーが大丈夫なプレイヤーのみオススメする! 


↑ワールドカップを奪え!
Steamで配信してくれよ!

ハードコアな題材にハードコアな難易度……自力クリアするのは大変だったが、昨今の”親切な洋ゲー”に慣れきってしまっていた自分としては良い薬になった。 完全にどうでもいいが、めでたく人生でクリアしたRTSの記念すべき2本目となったこともここに記しておこう。(1本目は初代C&C)

ということで、気になったら是非プレイしてくれ!……と言いたいところだが、本作はSteamGOGなどダウンロードサイトでは一切配信しておらず、プレイするにはパッケージ版を購入するしかない。 しかも動作環境はwin98/ME/XPとなっており、当然互換モードでの起動となる。 (win7/32bit/XP互換モードにて起動。 64bit版だと起動できないらしく、win8/10も厳しいみたいだ)

このご時世にパッケージ版かよ!と思うかもしれないが、日本語訳も最高なので是非とも遊んでいただきたい。 ……最後に! こんなどこぞのブログなんかよりも公式の紹介文が最高にイカしてるのでマジで必読だ!! 以上!! (株式会社ドライブ/フーリガンズ・アゲイン)←

↑まさかの電気ネズミ発見!(笑)